井伏さんの将棋

師である井伏鱒二の回想と作品の魅力について、太宰や三浦哲郎など身近に接した作家たちについて、自身の文学世界について。おもに文学についての初書籍化の随筆集。

月夜に傘をさした話

明治・大正・昭和を駆け抜けた作家にして大衆芸能評論家が描く、モダン東京。没60年に、単行本として刊行されていなかった小説・随筆36篇を収録。 本書収録の正岡容の短編「荷風相合傘」をnoteで公開しています。

ミス・ダニエルズの追想

庭の小さな生き物、行きつけの酒場、仲間とめぐる旅、小説の登場人物としてもお馴染みの忘れ得ぬ人びと。日常にまつわる随筆70篇。初の書籍化。

手書きの効用

文字を書いたら何かが起きる 習字に頼らない書き方を手書きのプロが伝授。「真実! 文字にウマいヘタはない!」

線量計と奥の細道

「3.11」後の日本がどうなっているか、目と耳と足で確かめた路上の記録。現実と向き合いながらも逡巡し、生きるということを考えた日々。 第67回日本エッセイスト・クラブ賞</>受賞作品

文壇出世物語

読んで愉しい、明治大正文壇ゴシップ事典 大正期に匿名で発表された謎の名著が、21世紀の文豪ブームに一石を投じるべく復活。

ロミイの代辯

みんな くたばれ  発掘資料より43+3篇。詩歌、散文、写真。没35年、いまなお響く、そのロマネスク。

小村雪岱随筆集

大正から昭和初期にかけて活躍した装幀家、挿絵画家、舞台装置家である雪岱が書き留めていた、消えゆく江戸情緒の世界。『日本橋檜物町』に新たに発掘された44篇を加えた。

戦争育ちの放埓病

「落伍しないだけだってめっけものだ」 無頼派作家の随筆群、初の書籍化。単行本、全集未収録の86篇。

帝都公園物語

明治期東京の公園誕生ものがたり 日比谷公園、新宿御苑、明治神宮(外苑)など、カルチャーギャップと大格闘して生まれた開発すったもんだの明治秘史。『『痴人の愛』を歩く』の著者が放つ東京文化論。

三博四食五眠

暴飲暴食の記 睡眠発作症(ナルコレプシー)に悩まされながら「呑む・打つ・喰う」の日々。抱腹絶倒の傑作エッセイ、初刊行!

60年代が僕たちをつくった

60年代は無駄ではなかった。忘れ得ぬ、苦い苦い青春期 2004年刊行の元版に、都立西高の同級生のその後などを増補

仰臥漫録

日記を書くことが、最後の日々を支えた 巻末には子規と同郷・松山生まれの脚本家・早坂暁が、正岡律に光を当てた長篇エッセイを併録。『坂の上の雲』にも描かれた、その献身的介護とは。

美酒と黄昏

漱石・太宰から寺山・春樹まで― 作家・文人たちの酒と酒場の歳時記。グラスの中に「居場所」を求めて、夕暮れ、人はストゥールに座る……

うた燦燦

いつのことを語るにも、うたがきらめく 『無援の抒情』から50年。百人一首から現代まで、エッセイの中に180首が光る

黄落の夕景

前著『冥土の土産』に続く終活の記録。追想とともに日々の雑感。

低反発枕草子

季おりおりの、ささやかな想いに随(したが)いて 東京・鍋屋横丁ひとり暮し。365日の寂しさと、一年の楽しさ。

題名はいらない

いろいろ考えてしまうのは、わるいクセかな。ふらふらと旅をし、だらだらと飲み、もやもやと考える。何もないようで何かある、コミマサエッセイの真髄。

旅に出たロバは

行ってみたいな、よその国 神保町から屋久島、トカラ列島、モンゴルの草原、メコンの大河。アジアのうちのどこか、消え行く時代と見えない未来を踏みしめる時間紀行。

森鴎外の『沙羅の木』を読む日

「つまりこのころ、鴎外は傍若無人だった」 訳詩と自らの創作詩を併録した、「林太郎」名の知られざる詩集『沙羅の木』を読み思ったこと。※「鴎」は正しくは正字