学生たちの牧歌 1967-1968

デモ、恋、ノンセクトラジカル。すべてを見届けるために無色であろうとしたわたし。都内マンモス私大を舞台にした青春群像。

虹のような黒

本文と連動した著者自筆挿画72点を完全収録。英文学研究室で、何が本当に起こったのか? 恋愛推理の巨匠の「最後の未刊長篇」を初めて書籍化。

百本杭の首無死体

岡本綺堂の『半七』、池波正太郎の『鬼平』も材をとった彌太吉老人の捕物長など、全10篇。時代ミステリの嚆矢、100年の時を経て甦る、幻の傑作。

フェリシア、私の愚行録

「私をこんな馬鹿な女にした神々が悪いのです。」不道徳の廉で焚書となった18世紀フランスの「反恋愛」リベルタン小説。本邦初訳。

本書の訳者解題はnoteで公開しています。

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アベル・サンチェス

20世紀スペインを代表する情熱の哲学者が現代に甦らせたカインとアベルの物語。魂の闇の臨床記録。本邦初訳。

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妻の死

現実を凌駕する試み 芥川候補作「くさびら譚」から、単行本未収録の表題作や「熊」までの12編。巻末に『加賀乙彦短篇小説全集』各巻に付していた随筆「長編小説執筆の頃」を収録。

ぼくの鳥あげる

『100万回生きたねこ』と通底する物語 長らく品切となっていた童話を一般向けに新組みでおくる奇跡のラブストーリーを復刊。

メーゾン・ベルビウ地帯

日本幻想文学史上に燦然とする『椿實全作品』を改題し、私家版の歌集をはじめ未発表評論や書簡を加え、復刊。初版800部限定ナンバー入

祭り裏

やわらかな日本語散文と南島の言葉で織りなした、島の「夜」にうごめく物語世界。著者最高傑作として絶讃を得つつも長らく入手困難だった中短篇小説集を、新資料を加え復刊。 本書の解説(text by 樋口良澄)をnoteで公開しています。

骨踊り

あらゆる小説ジャンルを呑み込み笑い飛ばす強靱な文体。アイヌへの「ヤマト」の差別に対する苛烈な問題意識――おそるべきゲリラ作家の入手困難な代表作を精選し、知られざる傑作長・中・短篇6作を(ほぼ)初書籍化するメガ・コレクション。640頁。解説鼎談:岡和田晃、東條慎生、山城むつみ/装画・装丁:川勝徳重

【目次】
[小説]1(初期短篇)
鳩笛[1970]
脱殻(カイセイエ)[1972]
2(長篇)
骨(コツ)踊り(「BARABARA」原型)[未発表]
3(祖父三部作)
ええじゃないか[1996]
武蔵国豊島郡練馬城パノラマ大写真[1998]
あゝうつくしや[2000]
[資料]
『根室・千島歴史人名事典』より「向井夷希微」[2002]
早稲田文学新人賞受賞の言葉[1996]
単行本『BARABARA』あとがき[1999]
やあ、向井さん[2007]
平岡篤頼「フランス小説の現在」[1984]
[解説]
鼎談:岡和田晃×東條慎生×山城むつみ「向井豊昭を読み直す」
岡和田晃「『生命の論理、曙を呼ぶ声』を聞き取ること」
 向井豊昭年譜

刊行にあわせ、本書未収録の短編「竜天閣」「チカパシ祭り」をnoteで公開しています。

ゴンゾオ叔父

〈僕が最後にゴンゾオ叔父を見たとき、叔父は空気の抜けたアドバルウンよろしく、皮膚がたるんで萎びてしまつてゐた。それは戦争が終つてまもないころである〉――「追憶の作家・小沼丹」はいかにして誕生したか。戦中の修行時代から「第三の新人」として活躍するまでの初期短篇を初書籍化。限定1000部。生誕百年記念刊行・第6弾。

[目次]
柿(1944)
時雨(1945)
白き機影の幻想(1947)
秋のゐる広場(1948)
細竹(1948)
忘れられた人(1950)
早春(1951)
敬礼(1953)
テンポオ翰林院(1956)
ゴンゾオ叔父(1956)
 収録作品解題
 解説 中村明

月夜に傘をさした話

明治・大正・昭和を駆け抜けた作家にして大衆芸能評論家が描く、モダン東京。没60年に、単行本として刊行されていなかった小説・随筆36篇を収録。 本書収録の正岡容の短編「荷風相合傘」をnoteで公開しています。

20世紀を生きた人々の様々な時間が呼応する、新たなる境地。半世紀の時を経て書き継がれた、表題作を含む中短篇集。 収録作 師の恩/夏の光/岬/読み違い ほか 本書収録の「師の恩」はnoteで公開しています。

不思議なシマ氏

生誕100年 全集単行本未収録の入手困難な5篇を収録。小沼文学の異貌をあらわす、変幻自在の娯楽作品集。【限定1000部】

お下げ髪の詩人

物語作者としての腕を存分に振るった、初期恋愛短篇を集成。解説・佐々木敦

春風コンビお手柄帖

生誕100年記念 小沼文学の新たな魅力を発見できるミステリ作品集。巻末エッセイ・北村 薫

骨なしオデュッセイア

幻想小説 あるいは 長篇散文詩 背骨をベッドに残して夢遊へと去った男、残された背骨に水をかけ骨栽培する女。詩と小説の融合。

悲体

40年前に消えた母を探し韓国へ来た男の物語は、それを書きつつある作者自身の記憶と次第に混じり合う……出生の秘密をめぐるミステリと私小説的メタフィクションを融合させた、著者晩年の問題作にして最大の実験長篇。初の書籍化。解説:本多正一 本多正一氏による解説をnoteで公開しています。

東十条の女

婚活体験を描く表題作。谷崎潤一郎と夏目漱石の知られざる関係、図書館員と作家の淡い交流、ほか計6篇の短編。「いまの文学」に飽き足らない人に贈る「ほんとうの文学」

筑紫の風

万葉二大歌人のめぐり逢い、歌がその哀しみを慰めた。九州・大宰府を舞台に、氏家柄を越えた交わりを追う、古代歴史小説。