復権する「ウクライナ文化」
その実践のダイナミズムを捉え
ウクライナの国民意識の核心に迫る!
22名の論者による学際的考察が明かすウクライナ文化の真相
ロシアとヨーロッパのはざまで引き裂かれ、複雑な歴史形成を余儀なくされてきた国ウクライナ――民俗、習慣、言語活動、文学、音楽、芸術の諸領域におよぶウクライナの文化実践の動向を学際的に考察。「ロシア世界」からの解放へと向かうウクライナ文化の最前線を総展望する、本格的なウクライナ文化論集。
【目次】
序 章 (赤尾光春)
第一部 「ロシア世界」との決別
第一章 故郷(ホーム)の境界を拡大する――私たちすべてのための物語(ヴィクトリア・アメーリナ/作家)
第二章 帝国主義、覇権、ロシアのウクライナ侵攻(クセニア・オクサミトナ/国際政治学)
第三章 「どこにもいない国民」を地図化する――「帝国的知」の有害な魔力と脱植民地化の課題(ミコラ・リャブチュク/ウクライナ政治)
コラム① ドイツ占領下のウクライナをめぐる日本の報道――一九四一年六月~十月(池田嘉郎/近現代ロシア史研究)
第二部 ウクライナ文化の源流を辿る
第四章 ザスラーウシケィイ公の世界修復論(原真咲/ウクライナ文学)
第五章 ヘチマン国家時代から十九世紀前半におけるウクライナの表象形成と歴史観(大野斉子/ロシア文学・文化)
第六章 言語の禁止に抗して――二つの帝国下におけるウクライナ文化人の連携(イーホル・ダツェンコ/ウクライナ語史・歴史社会言語学
コラム② イワン・コトリャレウシキーの『エネイーダ』――近代ウクライナ文学を切り拓いたパロディ(上村正之/ロシア文学・ウクライナ文学)
第三部 芸術に見るウクライナ精神の系譜
第七章 歌が織りなす共同体――ウクライナの歴史と民謡の力(オリガ・ホメンコ/歴史・文学・文化)
第八章 ウクライナ映画を立体的に見る――オレフ・センツォフとセルゲイ・ロズニツァを軸として(梶山祐治/旧ソ連諸国および中東欧の映画)
第九章 戦時の美術表現――現代ウクライナ作家の軌跡(鴻野わか菜/ロシア東欧美術・文学・文化)
コラム③ 精神性の継承――『火の馬』『妖婆 死棺の呪い』『ノスタルジア』(沼野恭子/ロシア文学・文化)
第四部 抵抗としての詩作と笑い――戦時下の文芸と娯楽
第十章 影の劇場――戦時下における詩の読解と翻訳(アメリア・グレイザー/ウクライナ、ロシア、イディッシュ文学)
第十一章 戦争を生き抜くための言葉――二〇二二年二月二十四日以降に書かれた詩をめぐって(原田義也)
第十二章 ロシア・ウクライナ戦争と笑い(赤尾光春)
コラム④ ウクライナにおける法令関係データベースの操作性(田上雄大/ウクライナ地域研究・憲法学)
第五部 言語とアイデンティティ――対ロシア戦争とウクライナ「国民」の誕生
第十三章 ロシアによるウクライナ侵攻の言語的背景(池澤匠/スラヴ語学・言語接触・言語表象)
第十四章 言語は戦争と関係があるのか?――ウクライナ東部からの避難民のナラティヴに見る言語とアイデンティティ交渉(ユリヤ・ジャブコ/対照言語学・社会言語学)
第十五章 ウクライナ人とは誰か――侵略を受けて変化するアイデンティティ認識(平野高志/ウクライナ内外政・クリミア問題・ウクライナ語)
コラム⑤ ウクライナ・ディアスポラと共に消えた日本人のウクライナ研究(岡部芳彦/日本ウクライナ交流史)
[特別寄稿❶] ウクライナについて学ぶ――慶應義塾大学での試み(熊野谷葉子/ロシア民俗学)
[特別寄稿❷] 日本の言論空間に「主体としてのウクライナ」を(加藤直樹/東アジアと日本の近現代史)
あとがき――「文化」は何に対して挑戦するのか(原田義也)
河原者ノススメ 新版
構想50年の渾身の書き下ろし。日本映画界の旗手が、芸能者たちの《運命》を丹念に追跡し読み解く意欲作。独自の視点で、日本の芸能の歴史を再構築する。2010年第38回泉鏡花文学賞受賞作。
泉鏡花原作の監督作品「夜叉ケ池」42年ぶりのデジタルリマスター版記念、著者卒寿を記念して、2009年刊の初版に、鏡花をめぐる新原稿を増補して、新版として、刊行。
■著者あとがきより
芸能の世界は歴史、文学、神話、民俗学のいずれにも関わり合っており、それぞれの先学の巨人たちによる研鑽に乗じて、勝手なことを喋り散らかした私の罪の深さに、今は慄くばかりである。
しかし、映画の仕事を通じて、私なりに芸能の現場を半世紀以上も体験してきた。古代から中世、近世を走り抜けた日本の芸能や演劇と何度も交差する作品もつくってきた。そんな魅力的な体験が、無謀としりながらこの著作に向かわせた最も強い動機である。
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■著者あとがきより
芸能の世界は歴史、文学、神話、民俗学のいずれにも関わり合っており、それぞれの先学の巨人たちによる研鑽に乗じて、勝手なことを喋り散らかした私の罪の深さに、今は慄くばかりである。
しかし、映画の仕事を通じて、私なりに芸能の現場を半世紀以上も体験してきた。古代から中世、近世を走り抜けた日本の芸能や演劇と何度も交差する作品もつくってきた。そんな魅力的な体験が、無謀としりながらこの著作に向かわせた最も強い動機である。
もう一つ上の日本史 近代~現代篇
「教科書が教えない歴史」を、まだ信じていますか?
インターネットの普及遺稿、断絶しつつある日本人の近現代史観。しかし、実は、教科書のほうが一般書よりも、日々アップデートされている。現役歴史教師が伝える歴史リテラシーの基本。
全2冊、完結。
電子書籍版もあります。
紀伊國屋書店
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ほか取扱電子書店でお求めいただけます。
本書の「はじめに」をnoteで公開しています。
本書初版第一刷(2020年4月10日発行)の表記に誤りがございました。担当編集のミスとしてお詫びいたします。こちらで正誤表を公開しています。
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もう一つ上の日本史 古代~近世篇
教科書のほうがこんなに面白い
蔓延する俗説・デマ・ヘイト。 そのカラクリを、現役歴史教師が、豊富な資料でやさしく解説。騙されないための、歴史リテラシーの基本。
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卑弥呼、衆を惑わす
「万世一系」を皇統を支えた「集合的無意識」とは 天孫降臨から昭和の敗戦を貫き、そして現在の「象徴」を見据えた日本通史。
マジカル・ヒストリー・ツアー
「歴史ミステリ」とは何か?
『時の娘』『薔薇の名前』『わたしの名は赤』などの名作をとおして、小説、宗教、美術が交差する「近代の謎」を読み解く。ミステリ作家による歴史ミステリの教室。書き下ろし。
死者の花嫁
墓、先祖、幽霊の常識を覆す死後についてのパースペクティヴ
現在、一般的な仏教式の葬送文化の成立とその死生観を、日本思想史家が読み解く。
詐欺師の勉強あるいは遊戯精神の綺想
あたかも美しい無権力状態の螺旋
聖俗混淆を徘徊する博覧強記の文章世界。没10年にあたる2014年の夏刊行の愛蔵版。704頁
一九世紀フランスにおける教育のための戦い
歴史学×教育学の新視点
フランスで収集した原史料をもとに、「近代教育」の誕生を探る、著者、畢竟の成果。
路上の義経
この国の隅々にまで伝播した「判官びいき」という鳴動
被差別芸能者の禁足地に重なる義経の流離の足跡を追って、日本演劇史の劇的な光景、中世という激動の時代の民衆の「幻想」、義経の「実像」を浮き彫りにする、力作。『河原者ノススメ』に続く篠田日本芸能史書き下ろし第2弾。
写真の裏の真実
「彼らは皆、狂っている」
激戦地・硫黄島から生還した「最も重要な捕虜」。アメリカ兵に託した一枚の写真。その写真の裏に記されたフランス語の真意とは? 新鋭の書き下ろしデビュー作
河原者ノススメ
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残しておきたい日本のこころ
開高健、島尾敏雄、小松左京、藤本義一、三浦哲郎、寺山修司、山中恒、辻邦生、畑正憲、五木寛之、重松清が綴る民話の魅力と民話を通して見えてくる日本の「こころ」。
満州国皇帝の秘録
《毎日出版文化賞》《吉田茂賞》受賞! 紀州の旧家の土蔵に眠っていた膨大な文書は、満州国皇帝・溥儀と関東軍司令官らとの496回にも及ぶ密室での会談記録だった。新発掘文書「厳秘会見録」が示す新たな《満州国》像。