螺法四千年記

ふるさとはかくも妖しき 現在という地平線に交錯する、神、人、ちいさな生き物たちの時空。「此岸と彼岸」「私と彼方(あなた)」の景色を打ち立てた、新しい文学の誕生。野間文芸新人賞受賞作品

おのごろじま

どこでもない どこか いつでもない いつか 生まれたばかり の なつかしい島 ぐちゃぐちゃ たぷたぷ いざなぎ と いざなみ が まぐわう 大蛇 鮫 三葉虫 が 蠢き 巫女貝 昔蜻蛉 爪水母 が 踊る。第21回三島由紀夫賞候補作。